Letter From Yosuke


2018年


1月14日|2月11日|3月4日|3月30日|4月30日|5月29日|7月1日|7月31日|8月28日|10月1日|11月1日|11月29日|







12月29日

師走の忙しい時を通り抜けて無事に一年の終わりを迎えられそうです。
今年の年末は特に忙しく、時間タイトなところ、
街から街への綱渡りの移動が多かったです。
しかし全て無事に事が運んだのは日本が誇る交通網のなせる技。
とかくこの国の至らないところが強調される昨今ですが、
素晴らしい所も認識していかなくてはと思います。
美しい文化と自然。
各所のスタッフ、お客様はそれを反映するかのように
ステキな時間を提供していただきました。
それらの出会いで自分は出来ています。
佐山さんの最後の手紙が身にしみます。

今年は別れの多い年でもありました。
いや、年を重ねるということは
それだけ大事な人との別れがあるということかもしれません。
だからこそ今を大切にしなくては。
楽しみにしていた数々の仕事、出来事、出会い、
全てはあっという間に過ぎ去ってしまいます。
幸い音楽家には自分の痕跡を残せる手段があります。
そしてそれらが人々の心の中に生き続ける事ができます。
願わくば後に続く人々がそれを糧として
さらに素晴らしい音楽を生み出していく事です。
そのための架け橋に喜んでなりましょう。

来年早々に新しいアルバムが出ます。
今回はそんな思いを形にできた素晴らしいアルバムです。
悲しい時には寄り添う伴侶に、元気のない時には栄養ドリンクに、
楽しい時は喜びを分かち合える友達となりますように。
今年もお世話になりました。
来年もたくさん皆様にお会いできますように。
来る年が皆様にとって素敵な年となりますように。




11月29日

今年も残すところ後1ヶ月。
そして毎年恒例となった佐藤竹善さんのクリスマスツアーを行っています。
昨年のツアーが終わって間もなく始まったような感覚。
年々、時が経つのが早く感じます。
そればかり記しているような気がしますが。
今年のクリスマスツアーは今までとは違う選曲で一味違ったものになりそうです。
11月はとても悲しいことにピアニストの佐山雅弘さんが
天国に旅立たれました。
多くの人が追悼文などを発表し、自らも最後のお別れの文を用意していたので
あまり多くのことはあえて語りません。
僕がアメリカから帰国して大きな仕事の支えとなってくれた人であり
様々な人脈と結びつけてくれたご恩は忘れることできません。
さらに佐山さん自身が音楽と真摯に向き合う機会となった
ビンテージというトリオで音楽を共有できたのは
何にも代えがたい経験でした。
多方面で才能を発揮する人でしたが
心のどこかで黙々とピアノに向かって音楽に没入したいと考えていたようです。
また、大変な読書家でいつも楽屋でも書物を片手にしていました。
僕もとても本が好きなので、いろんな作家について語り合うことができた数少ない人でもありました。
最後の仕事もご一緒するはずでしたが、その日に旅立たれるとは。
直前のリハーサルでは元気な様子も見せてくれていたのですが。
闘病は大変だったと思います。
どうかゆっくり休んでください。

11月からは参加した様々なアルバムが発売されます。
どれも素敵なものばかりなので是非聞いてくださいね。

とレターを綴っている間にピアニストの前田憲男さんの訃報が。
また一人、日本の音楽界から大事な人が逝ってしまった。
ものすごく沢山共演させていただいたわけではないですが、
時折思い出したように声がかかりました。
最後の共演は豊橋にて。
出身が近いこともあり思い出話などを沢山していただきました。
そして演奏はいつも本気でした。
どうぞ安らかに眠ってください。

今から僕たちが生きる時間は
もっと生きたかった人たちの時間でもあることを自覚して
一瞬一瞬を大切にしようと思います。




11月1日

井上陽介新作のレコーディングが無事に終了しました。
タイトルなどは未定ですが2019年1月にリリース予定です。
今回は若手のミュージシャンたちとのピアノトリオ作品です。
ピアニストは武本和大、ドラマーは濱田省吾、ともに国立音楽大学の
ジャズ専修を卒業した優秀な二人です。
レコーディングに際してたくさんのリハーサルをやらせていただき
付き合ってくれて、レコーディングでも素晴らしいプレイをしてくれた
二人には感謝でいっぱいです。
今回は比較的にストレートアヘッドなジャズ作品となりました。
とは言っても僕のことですので意外な選曲やアレンジもあり
自由なイマジネーションに従って演奏させていただきました。
マイルスやアートブレイキーも言っていたように
若いミュージシャンと演奏することで自分も若くいられる
ということの意味がわかってきたように思います。
もちろん自分の若い頃とは比べ物にならないくらい
現代の若いミュージシャンたちのレベルは高いです。
同時にレコーディングは自分と向き合うことでもあります。
自分の演奏はもちろん、考え、生き様、運命の向かっている方向
などなど、様々な事柄と対面しなければなりません。
逃げることも隠れることもできない。
それだからこそ正直に自分の心に響く演奏をするしかないのです。
生きているうちに9枚もリーダーアルバムを出すことができることだけでも
とても恵まれたラッキーな人生と思います。
それもこれも支えてくれる人たち、仲間、そして
音楽を聴いてくれる皆様がいるからに他なりません。
甘んじることなく前進あるのみです。

そして大西順子セクステットの新譜も発売に向けて準備中です。
こちらはみんなでオリジナルを提供して録音するという
今時、考えられないような意欲作。
僕のオリジナルも2曲提供させていただいている他
みんなで書いた奇跡のような格好良いオリジナルもあります。
こちらは12月発売です。
全身全霊で音楽ができる機会があることの素晴らしさよ!

さて読み進めていたポールチェンバースの伝記が
やっとですが読了しました。
普段知ることのできないような
ミュージシャンなら唸ってしまうようなエピソード満載でした。
そして短い間に昇華して行った彼の芸術というものの本質を
少しでも知ることができてとても良い読書体験になりました。
英語ですがジャズ志す方、ベースを演奏される方は
是非、一度手にとって読んでみられることをお勧めします。

人生は終わるまでは挑戦です。楽しまなくては。




10月1日

夏の名残もあっという間に過ぎて秋も深まってきました。
今年は台風、地震、大雨など被害をもたらす災害が多い気がします。
みなさま、どうぞご無事で健やかにお過ごしください。

9月は演奏もさることながら、クリニックをやらせていただくなど
少し幅を広げた活動に成果を得ることができました。
新潟でのクリニックを主催してくれた皆川くん、
そして参加してくださったみなさまには感謝の気持ちでいっぱいです。
みなさまの情熱いっぱいで演奏や質問、セッションに臨まれる姿は
こちらの方がエネルギーをいっぱいいただきました。
また機会を見つけて色々な場所で開催できればと思っています。

出会いは人の人生を豊かにするといいます。
毎日たくさんの人に会うことは、時には煩わしいこともありますが
自分が生きているという根本的な証にもつながります。
他の誰でもない自分の人生を生きること。
この人生に色を添える音楽というものの存在。
大切に毎日の演奏を行いたいと思います。

そしてお知らせを。
この度、井上陽介の新しいアルバムのレコーディングが決定しました。
パチパチパチ。
今回は久々のピアノトリオでのレコーディングです。
メンバーは若手の精鋭を起用。
ピアノに武本和大、ドラムに濱田省吾というメンバーです。
若いエネルギーに触発された新たなトリオサウンドを目指しています。
応援よろしくお願いします!




8月28日

再会は人生を補完するもの。
それぞれの時間が流れていて、
そしてそれがどこかで巡り逢うことで
人生の意味を知る。

タップダンサー、熊谷和徳くんとの再会
そして共演は、NYで過ごした時間
そしてその後、お互いが歩んできた道を
これでよかったんだと確かめ合うような出来事でした。
タップ界の一人者として、
そしてこれからタップダンスの楽しさを
をより多くの人に知ってもらうための
そこにかける決意と努力に大いに刺激を受けました。
自分が置かれている立場も彼には及ばないにしても
これからのジャズ、音楽をどうやって後世に伝えていくか
そしてその楽しさをどうやったら人々の元に届けられるか
常に格闘している日常に重なり合うものでした。
共演して音とリズムで大いに語り合いました。

もう一人はジェームス・ハート氏
僕の2枚目のアルバム「ドリフティング・インワード」にも参加足てもらい
エイブラハム・バートン、エリック・マクファーソンとのメンバーで
ヨーロッパやアメリカ、日本などたくさんの共演を重ねた仲間。
日本に帰国したことで疎遠になってしまいましたが
NYに住むシンガー、弥生さんの導きで再び巡り逢うことができて
一緒に演奏することができました。
音を出した瞬間からあの感覚が蘇ってきて感動。
自分たちが志高く、何を目指し、何を表現しようとしていたか
それが一瞬で蘇ってあの頃の音の会話
そして会っていなかった時間をどう過ごしていたかを
音楽で語り合いました。
音楽って素晴らしいものです。
音楽が人々の人生の中に存在している理由がわかるような気がしました。
それは時空を超えて感覚を甦らせ
人の心をつなぎ、それを別の人に伝えること。
この儚い人生が彩りを持ったものに生まれ変わること
そんな力を持っていることを感じました。
これからも皆さんの時間が有意義なものになる
魔法をかけられるような音楽を演奏していきたいです。






7月31日

7月、この月は誕生日月。
今年も無事に54歳の歳を迎えることができました。
まずは丈夫な身体に産んで育ててくれた母に感謝です。
そして支えてくれている家族みんなにも感謝の気持ちでいっぱいです。
音楽を生業とする事は、想像以上の苦難の連続ですが、
幸いにも家族を養い子供を育てる事が出来ている事に、
周りのサポート無しには実現不可能だと年々その想いが大きくなります。
そして今までに仕事面で支えてくれた仲間、先輩、後輩、事務所の人達、
関係者、スタッフ、レコード会社、製作会社などあらゆる人の助け無くしてはここまでやってこれませんでした。
いつもいいプレイをして恩返しをしようと心がけています。
が、それに見合った働きをしているかどうかは皆さんの評価に任せます。
願わくば僕が演奏する事で楽しい時間、幸せな時間、勇気を持つ心が生まれている事が願いです。
その意味では本当に支えてくれているのは音楽を聴いてくださる聴衆の皆様です。
年々、体の自由、体力など衰えを感じますが、それでもさらに進歩できるように精進していきます。
この命という焔が消える日まで、音楽に好みを捧げて行く所存ですので末永く応援していただければ幸いです。
7月も忘れられない出来事が沢山ありました。
各地で災害を受けられた方も大勢いました。微力ですがお役に立てれば嬉しいです。

徒然の記。
アルバムリリースから続いていた大西順子さんのCD発売記念ツアーが一区切り。
皆様の支援を受けてトリオとしてのユニットのサウンドも出来上がって来ました。
飽くなき順子さんの創造力は次への目標へ向かっています。こちらも研ぎ澄まして行きたいと思います。
秋田慎治君とのデュオのライブを都内で初めてやりました。
これまでいろんなところで行って来ましたが都内のライブハウスでは初。
こちらも築き上げた信頼のサウンドでとても心地よく演奏出来ました。
皆様の応援を受けていることに改めて感謝。
ジョナサン・ノット指揮の東京交響楽団と大西順子トリオの共演で
ラプソディーインブルーとリーバーマンのコンチェルトを演奏。
曲も難しく、音場が広いなど色々と勝手が違いましたが個人的には楽しかったです。
免許の更新をしました。次こそは無違反で短い講習にしようと心に誓いました。
毎年の健康診断を受けました。健康が何よりも大切に感じる今日この頃。



7月1日

6月はツアーの月でした。
前半は大西順子トリオ、後半はカラテチョップス。
今回はほとんどの会場がライブハウスでした。
ジャズバンドのツアーは大半が一箇所で一公演。
その日に移動してセッティングをしてライブをやるというもの。
考えてみればなかなかハードな仕事です。
その日の会場によって音響も全く違っていて
慣れるのに時間がかかったりしますが、そこは経験と勘で乗り切ります。
移動の長さによっても食事のペースも変わってきたり
移動手段もまちまちですが、気がつかないうちに体が硬直しています。
そして移動時の騒音などが耳に残っていて
耳を休ませる暇もなくサウンドチェックに突入することが多いです。
曲目はだいたいは決まっていますが、
新しいアイデアなどがあるときは入念にリハーサルを行うことも。
また毎日演奏するので、演奏者の方に惰性が生まれないようにすることも重要です。
終わると軽く食事を取り、すぐに眠れると良いのですが
たいていの場合は頭がフル回転した直後なので
クールダウンする時間が必要です。
本を読んだり映画を見たり。
そして空き時間に衣服のケア。
自分で洗濯できるものはしてクリーニングに出すものは出して。
いろいろとやっている間にも先のスケジュールの管理も。
そして次の日にはまた次の目的地に向かって同じことをやります。

それでも各地の皆様の前で演奏して、聞いている人たちが笑顔になる。
これだけで大半の疲れは吹き飛びます。
そんなわけでこれからも各地を訪れることがありますが
どうぞよろしくお願いします。

以下、つぶやきです。
旅の途中で映画館で映画をたくさん見ました。
心を潤すにはもってこいです。
いつの間にか梅雨に入って、そして梅雨が明けそうな勢いです。
鹿児島で食べたキビナゴは美味しかったな。
いつの間にかワールドカップも始まっていました。
日本代表が健闘していて嬉しいです。
コロンビアに勝った途端、掌を返したように応援する日本。
今に始まったことではないですが。
無心にただベストを尽くす。どの世界でも突破口を見つけるにはそれしかない。
大阪北部での地震、被害に遭われた方が1日でも早く平穏な日々を取り戻せますように。
母の住んでいるところも北摂なのでかなり揺れたそうですが、
姉の家族ともども無事で安心しました。




5月29日

美しかった春という季節も終わり
初夏を感じさせる熱気のようなものを感じます。
震災復興を目指し熊本でのMusic Landというイベントに参加しました。
今回で2回目となりますが、豪華ゲスト陣に
地元のオーケストラ、ゴスペルコーラスグループが参加するという中で
僕はビートを出し全体を支えるという役割で参加でした。
今回のゲスト、May.Jさん、八神純子さん、杏里さん、
タケカワユキヒデさんの素晴らしさは言うまでもありません。
しかし成功の立役者は伴奏を支える熊本のオーケストラ、
そして熱い情熱で取り組んでくれた熊本クールクワイヤーの皆様の
多大なる尽力なくしては成り立ちませんでした。
それらを全てまとめてくれた指揮の柳澤寿男さんと
音楽監督の宮本たかなさん、あっぱれでした。
ぶっつけ本番でピアノとベースで伴奏した「みずいろの雨」
一生の思い出になりました。
そして忘れてはならないのがこの企画をしてくれたMIOの皆様。
音楽で人々を元気にする、こんな素晴らしいことは他にありません。
参加させてくれてありがとうございました。

久々にデビッド・バークマンさんと共演しました。
デビッドさんとはNYに在住時代からの音楽仲間。
数々のバンドの中で共演してきました。
人種は違えども音楽を通してつながっていけることの素晴らしさ。
そしてまさにNY流とも呼べる演奏を共有させてもらって
有形無形の財産となっています。
共演することでたくさんの事がよみがえりました。

秋田慎治くんとのデュオも不定期ですが毎度、楽しいものになります。
今回は以前にも演奏したことがある栃木県立美術館にて。
今回はNYにゆかりのある二人のアーティストの展示に囲まれての演奏で
前回とは違った不思議なパワーをいただきました。
今回も沢山のお客様に来てもらい、いつものレパートリーや
初夏にちなんでのサマータイムなど、ジャズに詳しい人もそうでない人も
純粋に楽しんでいただけるように工夫しました。
好評だったようでとても嬉しいです。
お世話になったスタッフの皆様、ありがとうございました!
残念なお知らせとしては西城秀樹さん。
まさにリアルタイムでスターの活躍に心を躍らせていた世代だけに
早すぎる逝去に驚きました。
一度だけ、お仕事でご一緒させていただきました。
その時は秀樹さんはTV番組の司会で僕は日野さんのグループで演奏。
空き時間に楽屋を訪ねていらした秀樹さんと何故だか2人きりに。
気を使ってか面白い話や興味深い話をたくさんしてくれました。
まだ30代初めだった自分はただひたすらその話に翻弄されるも
恐縮するばかりだった気がします。

大西順子トリオのツアーはひとまず休憩ですが
高崎と沼津でコンサートが。
どちらも盛況で今絶好調のトリオを聴いていただき嬉しく思っています。
沼津では生まれて初めて魚市場で演奏しました。
両会場のスタッフの皆様、ありがとうございました。
何故だかドラムがものすごくいい音でした。
次のレコーディングは魚市場か?!




4月30日

冬から春へ、そして少し夏の気配が。
この季節が一番心がワクワクします。
僕は寒いのが苦手なので、防寒をしなくていいのも嬉しいところです。
そして世の中は新学期、新入社員、など歓迎ムードが漂っていて
自分は社会に出るときにはそんな歓待はありませんでしたが
それでもなんだか歓迎ムードが伝染してきます。
新しい世界に飛び込んで戸惑いながらも、道を模索し切り開いていく。
人生の一番輝いている時かもしれません。
そんな境遇にいる皆様はどうぞ、心ゆくまで人生を謳歌してくださいね。
僕たち音楽家は応援歌を奏でます。
さて、海外生活も幸いしてか花粉症と無縁だった僕に突然、お告げがやってきました。
みなさんが苦しんでいることがイマイチ実感できなかった先月。
スギ花粉がの飛散も終わりを迎えた頃、思ってもみなかった鼻水の症状。
まるで水道の蛇口が少し緩んでしまったように、ツツツッツ、と滴り落ちる鼻水。
最初は何が起こったのかわかりませんでしたが、くしゃみも止まらず
ああ、これが世に言う花粉症かとしばらく経って実感しました。
その後、薬を服用するようになってティッシュボックスを持って回ることはなくなりましたが、
今でも日によってグジュグジュになることがあります。
ちなみにアレルギー反応を起こしているのはヒノキの花粉みたいです。
ヒノキ!職業柄、木材にはこだわりがある木材フェチとしては好きな種類なのに。

大西順子トリオのCD発売記念ツアー、西日本編が終わりました。
先月のツアーと同様に、どこも満員のお客様に来ていただき
トリオの注目度がうかがえるツアーです。
決して聞き心地が良いとか、知っているメロディーがとか、そういう類の音楽ではないのですが
内容の濃い、聞き応えのある音楽を奏で続けていく、一本筋の通った姿勢。
業界の常識の売れるものが良い、とされるものを覆すには十分な説得力です。
もしかすると人々はそういった内容の分厚いものを渇望しているのかもしれません。
ミュージシャンとしては勇気付けられる出来事です。
それに甘んじることなく内容の充実した演奏ができるように切磋琢磨していきたいと思います。
今後もまだまだツアーなど続きますのでどうぞよろしくお願いします。

ツアーの日程の中に数日の大阪滞在があったので母を訪ねました。
老いた母ですが、まだまだ話もシャキッとしていて元気で安心しました。
姉も入れて僕の幼少の頃の恥ずかしい話に花が咲くのはなかなか気恥ずかしいですが。
いつまでも元気でいてほしいものです。




3月30日

3月はツアーの仕事が2つ重なり旅ガラスです。
一つは江藤くん率いるカラテチョップス、そしてもう一つは大西順子トリオ。
どちらもCD発売記念ツアーで、各地で熱意を持って迎え入れられてとても嬉しいです。
参加できてよかった、自分の力がグループのために貢献できているという実感は
ミュージシャンにとってこれほど嬉しいものはありません。
光陰矢の如し。人生はあっという間に過ぎるなら意味のある仕事をして人生を過ごしたいです。
マイルスも言っていました。どうせやるなら誰もやったことのない演奏をしろ、と。
これからも自分の信じる音を出すのみ、ですが。

僕の過去のアルバムで2001年「Peace」、2005年「Back To The Groove」、
2007年「Straight Ahead」が残念ながら廃盤になることが決定しました。
手元にあった在庫も売り切れてしまったのでCDとしては市場では手に入らなくなりました。
どれも思い出深い作品で、その時々の自分の感じた音を素直に表現できていると思います。
参加していただいたミュージシャンの素晴らしいプレイには感謝でいっぱいです。
今後は配信の方でまだ聞くことが出来るので、もし興味のある方は是非そちらの方でチェックしてみてください。

ツアー中にNHKの「人体」と言う番組を見ていました。
とても刺激的な内容です。自分たちの体のことなのに何も知らないと痛感。
そしてどんどん情報も新しくなっているのですね。
脳の閃きは、ぼうっとしているときのほうが閃きやすいというのは驚き。
そういえばツアー中の移動時にはボウっと景色を眺めたりしていることが多いので閃きやすい人生か?
まだスマホもない頃、ヨーロッパツアーなどでたくさんボウっとしたなあ。
今考えればたくさんの閃きをもらった気がします。

その他、村上春樹さんの「騎士団長殺し」を読了したり、映画の「ああ荒野」を見たり。
各地で美味しいものをたくさんいただいたり、人生はいいものだなあ。苦労も多いけど。
ツアー中に母方の叔母が亡くなりました。母は4姉妹ですが一番若かったのに。
優しくて面白くて、いつも賑やかな家族の中心でした。
別れは辛いですが、それも人生の宿命ですね。




3月4日

3月4日 はい、もう3月です。
時の流れは、というような事を言っている暇もないほど早く時が流れていきます。
流れに振り落とされないようにしがみつくばかりです。
2月も音楽家として充実した時間を過ごさせていただきました。
大西順子さんのVery Glomorousと題されたツアーもひと段落。
トリオだけのステージとは違った幅広い表現を演奏者も聴衆も楽しめたと思います。
人との出会いは不思議と言いますがこの稀代の天才ピアニストとの長年のコラボレーションは
僕の演奏家人生をとても意味あるものにしてくれます。
今後もトリオでのツアーがたくさんあるので楽しみです。
一方、僕のアルバム「Good Time Again」の発売記念ライブの最終章、
モーションブルーヨコハマでのライブも大盛況に終えることができてとても嬉しく思っています。
ライブに来ていただいた方、応援してくれる皆様、関係者の皆様、
そして素敵なバンドメンバー、本当にありがとうございます。
さらなる飛躍を目指して活動していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。

さて、今回の平昌での冬季オリンピック、日本勢の活躍もあり、とても盛り上がりましたね。
アジアでの開催ということもあり、期待されていた選手がその実力どおりの結果を出せたという評判ですが、
各人のメンタルの強さも大きな要因だと思います。
一方で目立たず終わった人もいますが、結果はともかく挑戦する姿は美しい、
そう思わせてくれるのがオリンピックの本当に良いところだと近年では思うようになってきました。
ちょうど僕が8歳の頃、札幌オリンピックで日本中が沸いたのを思い出しました。
家族全員でテレビに釘付けになって応援したことが忘れられません。
日の丸飛行隊の活躍。父と過ごした少ない年月の中で貴重な思い出です。
不思議なことに今、自分の娘が8歳。この思い出が貴重なものとなるのでしょうか。

悲しいお知らせも。大阪で長年お世話になっているライブハウスの店長の窪田さんが急逝されました。
ほぼ同い年でいろんな相談をしたりされたり。音楽の本質で判断していただける方だったのでとても心強く思っていました。
今はただただ、残念でもなりません。
さよならだけが人生だ、という詩人の言葉が身にしみます。
自分はただ、残された時間を生きたかった人の分まで無駄なく生きることのみです。




2月11日

今年も残すところ、あ、そうではなく明けたばかりでした。
とは言ってももう2月、なんだかあっという間に時が経ってしまいます。
先日見た皆既月食では圧倒的な天体ショーに心をおどろされました。
月が地球の影に隠れていく過程で、月自体がぽっかりと宇宙空間に浮かぶ球体であることがわかって
同様に地球もこの暗闇に浮かぶ球体で、それを照らす圧倒的な太陽という存在。
そんなことを実感させられて、人間のいかにちっぽけな存在かということ
などなど、この世の不思議についていろいろと考えさせられました。
時があっという間に経ってしまうこと、広大な宇宙のことなどを思い馳せていると
偉大な医学者、日野原さんが命はどこにあるのか、と言う質問にこう答えていたことが思い出されます。
命はある人は胸に、ある人は脳に、あるというが、私は時間の中にあると思う。
まさに刻一刻と過ぎる時間の中に命の実感はありますね。
音楽も楽譜と言うものがありますが、音楽そのものを実感するのは時間とともにあります。
だから人は音楽を楽しんで命というものを確認するのかもしれません。

大西順子さんの「Very Glamorous」ツアーが始まりました。
先にリリースされた2枚のアルバムを同時にライブでお届けしようという企画で
大阪ではレギュラートリオにギタリストの馬場孝喜くん、
東京ではさらに挟間美帆さんの指揮にぱんだウインドオーケストラからクラリネットの2人を加えての
様々な形態でお届けしようという企画でした。
大西順子さんのジャズピアニスト、そしてそれを超えた音楽家像と言うものが浮き彫りになり
これまでに培ってきたものが今現在に昇華されたとても素晴らしいライブだったように思われます。
こんなに深くシリアスな内容を聞き手の心にダイレクトに届けられる音楽家は稀で
その音楽に少しでも貢献させてもらっていることに感謝します。
それにしてもあんなに楽しみにしていたライブもあっという間に過ぎてしまいました。
時間を無駄に過ごさず一瞬一瞬を最大限に楽しんでこれからも過ごしたいと思います。

余談ですが、先日出演させていただいた朝イチと言う番組
実は有働さんたちに振られて一瞬、コメントを発言したのですが、
本来生放送だったのが収録で別日に放送になってしまったために編集でカットされてしまいました。

1月末にはビルボード大阪の公演のタイミングに合わせて帰省しました。
その際にロイヤルホースさんでジャズクリニックをさせていただきました。
真剣に学びたいという向上心に溢れた人に来ていただき充実の時間でした。
取りまとめていただいたボーカリストの阿部さん、ホストバンドを勤めていただいた竹下さん、弦牧くん
そして会場を提供していただいたロイヤルホースさんありがとうございました。
その後、幼馴染と何十年ぶりかに食事や飲みに行き、懐かしすぎる話を。
たまたまその時に宿泊したていたホテルにも幼馴染が勤めていることが発覚。
急ぎ連絡を取り、翌日に会うことができるなど、縁の不思議さを感じる日々。
母や姉の家族ともゆっくり過ごしていろんな話をすることができました。
なんでもないような日々も時とともに宝物になる。
人生で大切なことを学んだ気がします。


1月14日

みなさま、今年も遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
激動の時代、予測不能の時代ですが、そんな時だからこそ音楽家に求められているものがあると思います。
今年はさらに原点を見つめて精進していきたいと思います。
本年もどうぞよろしくお願いします。


Letter From Yosuke2017へ