Letter From Yosuke


2020年


1月29日|2月26日|3月28日|4月28日|5月31日|6月30日|7月28日|8月30日|9月30日|






9月30日

新型コロナ感染症の収束もまだ見えない日々です。
春先に感染者が増えてから自粛要請が出て
その間の、ライブやコンサートが全て中止になりました。
スケジュールの延期の組み直しなど、様々な調整が行われましたが
ほとんどは年末から来年にかけて移動され
しかも大きいコンサートホールなどは中止の決定も多い結果に。

ということで9月は空いた時間の多い月となりました。
とはいえ、自分のトリオとしては今年唯一となった東北公演
仙台モンドボンゴでのライブも行われたり
大西順子トリオの盛岡でのホール公演も開催されたりと
主催者の尽力によるライブ復帰への努力もたくさん感じられる月となりました。

肝心なのは今できる範囲で停滞させないように前に進努力と
希望を捨てないで前進する気持ちかもしれません。
もちろん完璧に封じ込めることはできないので
トライアンドエラーとなるのは必至です。
そこでいかに後戻りせずに対処できるかがこれからの課題だと。
その中でも油断した無用な振る舞いは避けたいところです。

今後に繋がりそうな新しい動きもあったり
この機会を利用してトリオのライブの数も多めにしたりしています。
自分の音楽をもう一度見つめ直すにはいい機会かもしれません。
いつも素晴らしい演奏をしてくれるメンバー
そして会場を提供してくれるお店の皆様には感謝しきれません。

今月は様々な方の訃報が多くて悲しい月でもありました。
ゲイリー・ピーコックさんは大学生の頃からの憧れのベーシスト。
キース・ジャレット・トリオのベーシストでもあり
来日した時に関係者の計らいで直接会ってお話しする機会もありました。
流暢な日本語で答えていただいたことを今でも鮮明に覚えています。

もう一人、忘れられない人に大阪音楽大学の前にあるジャズ喫茶「ブルーノート」のマスター。
同名の有名ジャズクラブが日本にオープンするよりはるか前から営んでいました。
僕が大阪音楽大学に入学する前から行く機会がありました。
というのもここの息子さんが僕の高校2年生のクラスメート。
音楽をやっているということで意気投合して何度か遊びに行ったりしました。
入学後は休み時間となると入り浸ってレコードを聴く日々。
最初は多くを語らなかったマスターも次第に打ち解けて
そのうちに一つ先輩だった石井彰さんと中心に毎週末にセッションするようになりました。
滅多に褒めてもらうようなことはありませんでしたが
まだまだ未熟な僕たちを大きな慈愛で包んでくれるセッションでありました。
そのうちにそれぞれが少しづつプロの現場で演奏するようになり
それぞれに合わせたアドバイスをくれるようになりました。
僕の欠点をズバリ指摘してくれたことは今でも感謝しております。
そして上京後、初めて東京のジャズクラブで演奏した時も駆けつけてくれました。
あまりうまく演奏できなかった僕を今度はどこが自分の良いところかを教えてくれ励ましてくれました。
その後、渡米、帰国、などで訪れる回数も減っていきましたが、
閉店を余儀なくされた最後のセッションには顔を出すことができ
たくさんは話せませんでしたが、その場にいることができ嬉しかったです。
ここでは書きつくすことができませんが、今後もいい演奏をすることで恩返しができたら良いと思います。
どうぞ安らかに。







8月30日

夏もあっという間に終わりです。
祭り、イベント、フェスティバル、海、花火
夏らしい出来事が無いと時間が経つのが早く感じられます。

今年の夏が特別と見るか、
それともこれがこれからの日常になっていくのか
それは誰にも予想がつきません。

徐々に以前の楽しみを取り戻して行きたいのは
皆の心の中にある願いでしょう。
それでも全く同じように戻るにはダメージが大きかったです。

世界中で巻き起こった今回の感染症騒動。
収束に向かうのか、新たな局面を迎えるのさえ不明のままです。

願わくば、皆の心が癒される楽しみを保ちつつ
無理しない範囲で予防対策をとっていくのが良いかと思われます。

音楽産業も様々なダメージを受け
今は耐えている時間が過ぎているとも言えます。
演者だけでなく、支える諸々とのスタッフの仕事も止まったままです。
音響、照明、企画、販売など従事する人々をなんとかできないものか。
演者は規模を落として、感染症対策をとってやる事は可能です。
しかし、それだけではこの業界は落ち込んでしまいます。
一人一人の協力によって少しずつ回復させていかなければ
そう皆さんが願っていることを信じて。

8月は今までに無いくらいブルーノート東京への出演がありました。
ブルーノート東京は普段は来日アーティストが出演しているところ。
僕は年に何度かは出演する事はありますが
今は一切の来日アーティストの公演が不可能な時。
なので日本にいるアーティストが代替公演を行なっている日々です。
8月ははビッグホーンズビー、本田雅人BBStation、
そして塩谷哲トリオの3公演で合計5日間出演させていただきました。
スタッフ全員が協力して配信にも取り組み
まさに新しいライブハウスのあり方を模索して実現しています。
まだまだ感染者が多いこともあり、客席の間隔を大きく取り
入場者の人数を制限しての興行です。
また歓声を抑えての公演なので
普段のように盛り上がる事は出来ません。

それでもライブができる演者の喜びと
それを楽しんでくれるお客様との気持ちのやりとりがあることが
こんなにも大切で勇気をもらえることだったのかと
改めて気づかされ、心からの感動を味わうことができました。

人生の時間は限られたもので、それは奇跡的なバランスで成り立っている
愛おしい時間であると言うことが以前よりも強く感じられ
よりこれからの時間を大切に行きていかなければならないと思います。

僕たちにとっては音楽を演奏する時間こそ大切です。
そして何よりも聞いていただける人の生活が平和で
音楽を楽しめる余裕のある気持ちになっていただくことが大事かと思います。

どうか皆様、お身体には気をつけて。







7月28日

まだまだ感染症との戦いが続く中、井上陽介トリオのツアーを行いました。
7月7日から17日まで、西日本を中心に。
本来は4月から始まる予定だったのですが、6月までは全て中止になり
ようやく色々なところでトリオで演奏することができました。
ツアー中には感染者が増加傾向にあり、各地で大雨のための災害も起こるなど
とても気軽に聴きに来て欲しいとはいえない状況でしたが
各地で暖かく迎えていただき、予想を上回る人数のお客様に来ていただきました。
その間、トリオとしてのサウンドも一歩も二歩も進化させることができて
とても有意義なツアーとなりました。
お世話になって皆様、本当にありがとうございました。

ツアーをする中で、美味しいものを食べたり、
休みの日は買い物をしたりと、共に時間を過ごすことも多く
そんな中にも音楽に通じる何かがあるのだ、と感じさせられました。
人は何のために生きるのか、と良く問われるものですが
一つには後世に何かを伝えるためではなかろうかとも思います。
まさにDNAがそうであるように、個体は滅しても
さらに進化した個体がそれを受け継いでいくようなイメージでしょうか。

まだまだエンターテイメント業界が元に戻るには時間がかかりますが
以前のような、強引な営業手法は今後は影を潜め
本当に寄り添ってくれるものが残っていくのかとも思います。
何れにしても、ここで何とか踏ん張らないといけないのですが。







6月30日

感染症との戦いはまだまだ続いています。
しかし徐々に経済活動は再開に向かい、その危ういバランスをとる戦いへと変容しています。
さらにアメリカで起こった警官による行き過ぎた行為によって引き起こされた
Black Lives Matter運動の再燃により、混沌した状況が続いています。
これは今に始まったことではなく
僕がアメリカに住んでいた時もロス暴動があり、
同じテーマによる差別を受けている人たちの不満の爆発ともいえます。
そして今回はさらに多くの国々を巻き込んでのプロテストとなり
感染症との戦いと重なってしまい、その影響が心配されます。

これについてはここで語り尽くすことも出来ませんし、
僕に正解を答えることはとても出来ません。
ただ、もっとその問題について理解をする努力を
あらゆる人に促す、そして自分を理解を深める
その事に尽きるのではないでしょうか。

そしてこれを一過性の問題として、時間が経てば忘れてしまう事
その事との戦いでもあるようです。

この問題についてはジャズというのは深く関わっています。
もちろん、今は世界中のあらゆる人がジャズという音楽を演奏し
国境を超えた音楽として認識されています。
しかし、誕生においてアフリカ系アメリカ人の方々の感性の爆発
そのようなものを無視することは出来ません。
そしてその奥には民族としてのプライドをかけた戦いがあったことを忘れてはいけません。

ライブも徐々に再開されていますが
まだまだコロナ以前の形態でライブやコンサートが出来るには時間がかかりそうです。
配信ライブなど新しい試みも沢山なされており、
それが今後どのように人々の楽しみ方の中に取り込まれていくのか
それは誰にもわかりません。
人が人に伝えたいものを音楽として表現するときに
観客と直に向き合えるライブというものでしか
感じ取ることができないものというものがあります。
それを通り抜けてきた人たちが長く活動を続けられている気がします。
これも、今後どのような方向に向かうのかもわかりません。
そういった意味では私たちは歴史の重要な目撃者と言えるでしょう。
変わらないものは、人々が感じ取れる、心が豊かな気持ち。
それを信じて活動を続けていきたいと思います。







5月31日

緊急事態宣言が解除されましたがまだまだ油断のできない日々です。
ですが、そろそろ動き出さないと社会の色々な場所が限界にきてしまいます。
もちろん安全が優先ですが、この自粛期間で人々は色々なことを学びました。
音楽家の方も様々な模索をしながら、なんとか生き残る可能性を探しています。
リモート配信、無観客ライブ、課金制度など。
インターネットと現代のテクノロジーを生かした技術でそれぞれに楽しませる方法を見出したとも言えます。
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一方で、そこに乗り切れなかった数々のアーティスト達も存在すると思います。
ここで時流に乗った方だけが生き残れるのだと言う意見もありますが、
音楽は人間をつなぐもの。
できればみんなが良い形で手を差し伸べることはできないでしょうか?
配信の技術もさることながら、大切な内容の充実を忘れていないでしょうか?
人間の行う、機械には取って代わることのできない何か、
それが音楽を生み出す意味だと思います。
人間は長い歴史でその時々において強いものだけでなく
弱者も含めて手を取り合って発展してきました。
ここで、自分たちだけが良い、と言う発想は今一度見直さなくてはならないと思います。
音楽のジャンルも、ロックのライブが悪者にされているからライブが出来ない、と言う意見もよく聞かれます。
ですが、みんなそのロックに時には救われてきたのではないでしょうか?
もちろん、できるライブ形式からスタートするのは良いことだと思います。
その先には、みんながどんなジャンルでも安心して楽しめる、
そう言うゴールがあるべきではないでしょうか?

このコロナ禍が生み出したもっとも特筆すべきものは不寛容だと思います。
普段、人それぞれ、と見過ごしてしまうようなことも
何か気に食わなくなって、攻撃する思考になってしまう。
しかも、ほとんどは無料で使用できるSNSという媒体を使ってです。
そこでの意見が、まるで権威を持ったもののように思ってしまう。
本当に意見をするなら、直接、ダイレクトな形でするべきだと思います。
それを他人も観れるところでやるというのは何か自分に優位性を持たせたいと思う人間の弱さかもしれません。
本当に意見しなければいけないところは他にもあると思うのです。
それこそ話題を自分の方に向けて欲しくないところの思うツボです。

しっかりと命あるものが手を携えてお互いを守ること、
音楽はそのために存在するということを学びました。
とにかくお身体には気をつけてお過ごしください!







4月28日

まだまだ新型コロナ感染症の影響はとどまるところを知りませんね。
自粛がどの程度続くのか、そしてそれがどの程度効果があるのか。
世界的に見ても、まだこれと言った解決策がある訳ではなく
もはや自然の流れに身をまかせるしか無いようにも思えます。
早くから自粛の流れを受けた音楽業界は当然全て中止。もしくは延期。
僕の4月から始まる予定だったツアーも中止とさせていただきました。

人とのコミュニケーションを大切にする業種なので
全く演奏の機会を無くしてしまった事になります。
一人で演奏する以外には。
星野源さんの提案で、みんな一人で演奏したものを
他の動画や音源に重ねるという手法に活路を見出したところもあります。
僕もその流れにいち早く乗って、星野源さんの動画とコラボしたり
自宅でいくつもの動画を重ねて一人アンサンブルしたりと。
この流れは、もともとこの方面が得意だった人に爆発的に受け入れられ
どんどんと編成も大きく、見た目も聞いた感じも派手になっていきました。
演奏する方もいろんな技術が求められるようになり
ある意味、今後の音楽業界のあり方の一つの道として
今まで以上にこう言った手法はたくさん増えるでしょう。
一方で、大量に生み出される音楽の渦に
本当に音楽で大切な事、人々が音楽を聞く理由というものも
真摯に問われるようになったのは思わぬ副産物でした。

今まで、目立つ事、目を引く、耳に引っかかるものを
メディアや、産業は生み出す事を最優先させてきた
そんなところもありました。
それはこの、オンラインによる重ね撮りの流れにも
適用され競争を生み出したように思われます。
しかし、本当に人々はその音楽をそんな理由で聞きたいのでしょうか。
もっと、根源的に命の底から音楽が果たす役割というものに
みんな薄々気がついてきたようにも思います。
特に、この苦しく出口の見えない状況で
時には寄り添い励まし、気を休め、
また爆発的に元気を与え、悲しみを分かち合える。
そんな役割が、これからももっと求められるのではと思います。

また、自粛というキーワードがいろんな解釈を産んで
人が自分と違う行動をとる事に非常に敏感になっています。
もちろん、批判の精神は大事で、これは憎しみとは違います。
でも正義という大義名分のもとに断罪する傾向が
あまりにも多くの人々に見られるのは恐ろしい事です。
政治についても批判するものと賛同するもの
また当たり障りなく生きるもの、
そんな風に分断されてしまっています。
それらは敵ではありません。
不寛容な心こそ災いをもたらしてきた人類の歴史を忘れてはいけません。
どうしたら違う意見の者たちが平和に暮らすことが出来るのか。
これを今後は追求していかなくては人々のこころがバラバラになってしまいます。
音楽は本来、人と人を結ぶ役割を担ってきました。
今後はますます、その力が求められるでしょう。
まずは、健康です。
自粛が可能の人はできるだけ人に会わず、
そうで無い人は、可能な限り気をつけて。







3月28日

とんでもないことになりました。
おそらく生きている間にこんな事が起こるとは想像していなかった。

それは災害か?

人類の行く先をこんなにも狂わせる
小さすぎて見えないもの。
全ての機能を麻痺させ
日常から徐々に安心を奪ってゆく
けれども本当のところ
どの程度のものかさえわからない。

自然の脅威を思い知る事にもなり
また世界での捉え方の差も混乱の原因
どうしてこのようになったかさえ掴めず
出来ることはじっと篭ることぐらい

映画で見ていた世界が現実に起こった
人類は対立している場合ではない
出来ること、最善の策をとること
そして互いに連携しあうこと
誰かを批判してもはじまらない。
相手はウイルスが引き起こす病気なのだから

こんな時に音楽家という職業は
いかに脆く、日々の安泰の上に成り立っているかがわかる
誰かを元気付ける事が理想だが
その機会すら無くなってゆく。

何が出来るか?
何度も自分に問う。
この時をどうやって過ごすか?
出口の見えない焦りとの戦い。
差し迫る経済的な問題。

この苦難を乗り越えた後、
世界は変わってゆくのかもしれない。
生きてゆく方法、働く方法が
これまでとは違った発想が必要になるかもしれない。
そのために今、深く考えて
自分を高めるしかない。
自分の奏でる音楽をもっと深く
奥底から演奏したくなるだろう。
人生とはそのためにある。
そう思って今は耐えよう。

感染された方々の回復を祈ると共に
命を落とされた方々のご冥福をお祈りします。
人類はもっと賢くならなくては。
そして音楽家はもっと強くたくましく、おおらかに音楽を人間の心の叫びとして発信しなくては。
そんな思いを強くしました。
皆様もどうかお身体には気をつけて。

追伸、4月から始まるツアーは今のところ開催予定です。
5月のツアーの初日に予定されていた日立のライブは残念ながら中止となりました。
皆様に非常に声をかけづらい状況ですが、体調の良い方は是非応援に来てください。よろしくお願いします。







2月26日

予想もしなかったウィルス騒ぎで世間は戦々恐々となっています。
各地での行事、イベント、ライブなどが中止や延期となっています。
経済的な実害もさることながら人々の心に暗い影を落としています。
1日も早い事態の収束と、感染された方々の回復を祈ります。

2月の最初の日はリーダーとしてのトリオが
南青山の老舗ライブハウスのボディアンドソウルに出演しました。
この場所でリーダーとして出演できることは大変光栄です。
沢山のお客様に来てもらえたこと、本当に嬉しく思います。
音楽の内容はもちろんですが、
なるべく沢山のお客様に聞いていただかなくてはなりません。
それは関係者の皆様の利益にも還元されますので、
リーダーとしての責任は重大です。
僕たちが普段演奏している音楽は
決して全ての大衆に向けられた娯楽ではありません。
素敵な甘い歌詞もなければ、流行りのサウンドやビートに乗せたお洒落なものでもありません。
でも、伝統とアーティストの確かな感性によって紡ぎが出される音は時代を越え、
国境を越えて人の心に届くことを信じて日々演奏しています。
一度体験してもらうとその良さがわかっていただけると信じています。
これからも応援よろしくお願いします。
この日は、日頃、懇意にしていただいている村上春樹さんにも来ていただき、
トリオの演奏にお褒めの言葉をいただきました。
また、トリオは別の日にお茶の水のナルにも出演して、そこでも沢山の応援をいただきました。
4月から始まる全国ツアーが楽しみです。

また久しぶりに冬の札幌を訪れる機会がありました。
札幌ジュニアジャズオーケストラのイベントに出演しましたが
子供達のレベルの高さに驚かされ、数々の有名ミュージシャンを輩出できている理由がわかった気がしました。
また終演後、近くで行われていたScoop On Somebodyのライブにも伺いました。
キーボードを担当しているコウイチロウさんは高校時代に一緒にバンドをやっていた仲間です。
久しぶりにゆっくり話す機会が持てて嬉しかったです。
お互いにこの歳まで元気で一線でやって来れた喜びを確認し合いました。
またお会いできる日が来るといいなあ。

その他、諸々、忙しくさせていただき本当に感謝でいっぱいです。
生きている限り、苦しいこと、悲しいことは沢山あり、
みんなそれぞれに乗り越えていかなければならないことが沢山あります。
そんな時に、僕たちの音楽が、隣にいて励ましと勇気の源となれば嬉しいです。







1月29日

皆さま、新年一ヶ月が過ぎましたがいかがお過ごしですか?
今年は柄にもなくおみくじで大吉を引いてしまいました。
大吉を引く、そんな事は記憶にありません。
その後、だからといって普通に良いことも、そして悪いことも起こっていますが。
でも、信頼できる仲間と真摯に音楽を求めて聞きにきてくださる皆様がいることに支えられていて、
それが大吉と言うことかなあ、と思ったりします。

新年も井上陽介トリオやソロベースなど、自分自身にフォーカスできるライブでスタートできて、
とても身の引き締まる思いです。色々と課題はありますが、前進するのみです。
そうやって若い頃から精進してきたのですが、
それはキャリアが進めば終わるものだと思っていました。
実際は未だにそうやっているというのも不思議な感じで
若い頃には想像できない人生の一部分です。
キャリアとは関係なく、課題に立ち向かう事こそが音楽家の真の生き方なのかもしれません。
自分の弱さに向き合うという事は辛いことでもありますが、
一つ一つを少しでも改善していくのが人生の醍醐味なのですね。

それは全く演奏も同じで、外からああだこうだと批判するのは簡単ですが、
当事者となってそれを受け止めて、さらに努力を重ねる事は、強い精神力がいります。
なかなか伝わりにくい音楽家の孤独な部分でもあります。
そこでの自分の支えになるものは、人からの称賛でもなく、
コンプレックスをバネにすることでもなく、自分の心の声に忠実に楽しむ、
ということなのですが、それがなかなか難しいです。
特にSNSのようなものが普及して、誰もが簡単に批評を発信できるようになって、
誰もが批判の対象になりやすい時代です。
スマホを置いて、目の前の人の話や自然の景色、そして演奏に耳を傾けてみませんか?

飛び込んで来た悲しいニュース。
NBAのスーパースターだったコービー・ブライアントがヘリコプターの事故で亡くなったと。
先日もレイカーズの試合を観戦に来ていたばかりなのに。
ご冥福をお祈りします。
そして命というものはいつ絶えるかわからないものだという事を改めて感じました。
無駄に過ごさないようにしないと。


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